4 - 詠正

2024/04/22 (Mon) 15:38:54
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＜無点句の理由＞
　　どんな句会にでも無点句は発生する。参加者が少なければ然程でもないが、多くなればなるだけ増えてくる。
　理由はさまざまだげ、大きく分ければ次のようなものであろう。
　　①　定型から大きく外れている。約束ごとから外れている。
　　②　句材の盛り込み過ぎで＜ごてごて＞している。
　　③　多季語、季節外れになっている。
　　④　誤った字、又は意味不明の文字を使っている。清記者の誤記入。
　　⑤　上位入賞者が点数を集めてしまう。
　　⑥　過去に出された句をうっかりしてまた出してしまう。
　　⑦　訴える力が不足しているか平明。　句のポイントが曖昧　などだろう。

４月句会での無点句
　●　茣蓙の席ご馳走に降る夏落葉　　　　⑤
　　　　みち子代表の「膳に飛び込む」の句に負けてしまい無点句となった。惜しい！
　●　旬の食あれやこれやと花見御座　　　④
　　　　「御座」は「茣蓙」の誤り。　
　●　曼珠沙華芽吹きの春に枯れゆけり　　②、③、⑦
　　　　完璧に季節外れ。しかも芽吹き、春、枯れと時期外れの季語が混在している。
　・　矢車を回す風無き朝間かな　　　　　④
　　　　「朝間」に問題がある。　矢車に無風の朝の明けてくる　　ではどうでしょうか
　●　筍や伸び放題の宮居かな　　　　　　①
　　　　「や」「かな」俳句になっている。
　●　竹龍に微笑む如く苺の香　　　　　　④
　　　　「龍」は「籠」
　●　沖に浮く空港はるかかすむ春　　　　①
　　　　「お花見の吟行句会」なので、空港が出てくるのはアンマッチ
　●　蓬摘む爪は緑に染まりけり　　　　　⑦
　　　　平明　　蓬摘む二本の指を濃く染めつ　　とするといい。
　●　神苑の空を自由に飛ぶ燕　　　　　　⑦
　　　　燕が空を飛ぶのは当たり前。「飛燕」という便利な言葉があります。
　　　　神苑に低く飛燕の影二つ　　ではどうでしょうか。
　●　鳥返る沈む夕日は伊勢の海　　　　　①、②、④
　　　　これも空港の句と同じで「伊勢の海」とある。句会場から見えるのは
　　　　三河の海だし、「鳥返る」も「鳥帰る」の誤り。

　以上です。　最初から吟行句会と謳ってある場合は　その会場で見た景色、
　　　　　　　風物を「逃げずに」１句として纏めることに心を集中させて下さい。